企業CSR・社会貢献活動
花王株式会社
花王は、「よきモノづくり」を通じて、豊かな生活文化の実現に貢献できることを使命としています。"よきモノ"をお届けする事業活動とともに、よき企業市民として、社会に貢献することを目的に社会貢献活動に取組んでいます。
特定非営利活動法人 根来山げんきの森倶楽部
一歩踏み入れたら明るい緑の森、二歩踏み入れたら虫や鳥たちの声、三歩踏み入れたらたくさんの笑い声、人も緑も元気あふれる、和歌山県の根来山。この根来山一帯で「根来山げんきの森倶楽部」(以下げんきの森倶楽部)は活動をしています。
和歌山県が森林の手入れにボランティアの活用を考え公募をしたのが1999年、4年後の2003年にはNPO法人化し、2005年に県の指定管理を受け195haの森林公園の管理・運営を行い、草刈りや間伐、炭焼き、プレーパーク、観察会、季節ごとのイベントなど、様々な活動をしています。げんきの森倶楽部の事務局理事、岡田恵美さんにお話をうかがいました。
自由と計画性のバランス?!
- げんきの森倶楽部の方々は、みんなとても自由。それぞれが、自分の得意なこと、好きなことを中心に活動に参加しています。山に入るのが好きな人は山に入って間伐などをし、植物を観察するのが好きな人は調査をしに行きます。思い立ったらすぐ行動、そんな活動スタイルの方が多く、「え!? もうあんなんできたの!? と驚くことが多々あります。」と岡田さん。そんな自由な倶楽部員をまとめるには、「キッチリしようと思ってはダメ。」だそうです。「自由なことがここのよさでもあるけど、計画的な行動も大事。たまにそこが問題点です。」と笑ってとおっしゃっていました。
けれど、自分たちの森を自分たちでよくしていこう、という共通意識があり、きちんとまとまっていてチームワークがあります。 - 一番上のところに:山の中に突如現れる元気の森倶楽部の活動拠点
手作りの森
- チームワークが発揮されているのが、小屋も、展望台も、炭を作るための炭窯も、全部倶楽部員が力を合わせて作ったものということです。この森にはたくさんの手作りがあり、その暖かみがあふれています。活動をしていてよかったこと、それは、「自分たちが整備して作っている森だから、違いが目に見えて分かることかな。」と、岡田さんは話してくださいました。
- 奥は手作りのかまど、手前はハチの家を作っているところです。
プレーパークでのふれあい
- 手作りがあふれたイベントの一つに、プレーパークがあります。森の中にロープを張ってターザンなどで遊んだり、森の中に落ちているものを使い工作をしたりする親子向けの森遊びイベントで、毎月第一日曜日に開かれます。ここにはたくさんの人に森に入って遊んでもらいたい、という工夫がたくさんあります。
げんきの森倶楽部の方々は、みんなお世話好き。子供にとっては準備も片付けも、全部が勉強で、どこまで手伝ったらいいのか見分けることが大切なのですが、子供たちに対して世話をしすぎてしまうこともあるそうです。
プレーパークが始まると続々と家族がやってきます。子供も大人も、みんな森の遊びを楽しんでいます。この活動により多くの人に自然を楽しんでもらうことが、森の存在を近くにかんじ、大切にしていこうという気持ちにつながります。
ミツバチのいる豊かな森
- 根来山には、ミツバチの家(ごうら)があります。森をさらに豊かにしようと勉強し、作ったものです。出来たハチミツはみんなで分け合い、ハチさんはこんなに頑張ってくれたんだ、と感謝しながらハチミツをいただいたそうです。
倶楽部員の方がミツバチの家や、ミツバチが小さい穴から出入りするところを見せてくださいました。そのまなざしはとても温かく、その一つ一つの行動から、ミツバチに対する思いや自然を大切にする心が伝わってきました。
根来山のミツバチが増えるよう、分蜂した群れを捕まえて、新しい家に、「入れ入れ」と放すそうです。ミツバチが増えるとたくさんの植物が受粉しやすくなり森の自然が豊かになります。手入れの行き届いたげんきの森だからこそ、ミツバチも増え続けているのかもしれません。
人が育てる森 人を育てる森
- げんきの森倶楽部という名前は「人が森を元気にする、元気になった森に人が元気をもらう、たくさんの人が元気になる、元気であふれた森にしたい。」という思いが入っています。実際、げんきの森の人はみんな元気で、その元気が来た人みんなを元気にします。元気はどんどん広がっていきます。
人が育てる森 人を育てる森 根来山げんきの森。その森を支える、根来山げんきの森倶楽部。今日も、元気で笑い声の絶えない、根来山げんきの森倶楽部は活動しています。
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